有馬総一郎のブログ

(彼氏の事情)

2022年06月08日 20:49:02 JST - 5 minute read - Linux

Linux Mint Debian Edition5(LMDE5)をインストールしてみる

Linux Mint Debian Edition5(LMDE5)をインストールして、2ヶ月くらい毎日使っている。殆ど、Ubuntuとインストール後、やることは変わないがレポジトリが若干古めで、sudo add-apt-repository ppa:○○○○○○○○○○○/ppa1をしてもPPA の追加はサポートされていませんとエラーが帰ってくるので、一応、インストール後の設定する方法を記しておく。

Linux Mint Debian Edition(LMDE)

どうやら Linux Mint(Ubuntu)というより Debianでの手順に近くなるようだ。2020年頃、Chromebook上での Debian 9 “Stretch”を使ってみたときは、古いパッケージばかりで、玄人向けに感じたけど2世代も更新されているので、主要なパッケージは普通にaptdebファイル経由でインストールできた。

google-drive-ocamlfuse

まずはgoogle-drive-ocamlfuseのインストール。オンラインアカウントが使えるなら、Googleアカウント追加するのが一番簡単だとは思うのだけど、日本語名ファイルの表示がおかしくなったり、アプリ経由からのファイラーでネットワークとしてGoogleドライブを選択するのが難しかったりするときがあるので、google-drive-ocamlfuseが使えるなら、それが一番良い。

Debian11にGoogleドライブをインストールする方法のとおり。

sudo apt install opam -y
opam init
opam update
opam install depext
eval $(opam env)
opam depext google-drive-ocamlfuse
nvim ~/.zshrc
export PATH="$HOME/.opam/default/bin:$PATH"
opam install google-drive-ocamlfuse

sublime-music

testingレポジトリには存在するのだけど、折角の安定の Debianなので、不安定になることは避けたい。のでpipでインストールする。

pip install sublime-music
pip install sublime-music\[keyring,chromecast,server\]
wget https://gitlab.com/sublime-music/sublime-music/-/raw/master/sublime-music.desktop
mv sublime-music.desktop ~/.local/share/applications/sublime-music.desktop
wget https://gitlab.com/sublime-music/sublime-music/-/raw/master/logo/icon.png
mv icon.png ~/.local/share/icons/hicolor/256x256/apps/sublime-music.png
sudo update-desktop-database

デスクトップファイル、アイコン画像は落してきて配置する。

Cinnamon Spices

初期のままだとワークスペースの位置の確認できないし、GUIでの移動ができない。

GUIで操作してければ、メニュー -> 設定 -> アプレットでダウンロードタブから必要なアプレットを落してきて、管理タブで+ボタンを押下して有効にする。無効にする場合は-ボタン。アンインストールは×ボタン。

Cinnamon Spices
Cinnamon Spices

CLIでやりたい場合は、 Applets : Cinnamon Spicesから、必要なアプレットファイルをダウンロードする。そして~/.local/share/cinnamon/applets直下に配置する(例:~/.local/share/cinnamon/applets/multicore-sys-monitor@ccadeptic23)。そしてcinammonを再起動(Alt+F2 -> rEnter)する。

Linux Mint Debian Edition(LMDE)

アプレットの他に、テーマ、デスクレット、拡張機能もあって、やり方としては同じ。

  • テーマ ~/.local/share/cinnamon/theme
  • アプレット ~/.local/share/cinnamon/applets
  • デスクレット ~/.local/share/cinnamon/desklets
  • 拡張機能 ~/.local/share/cinnamon/extensions

自分が入れたアプレットは

SMS通知といったスマホとの通信同期は、 KDE Connectで動作する。sudo apt install kdeconnect

ファイラーNemoからのターミナルで開く

How to configure Nemo’s right-click “Open in Terminal” to launch “gnome-terminal” - Unix & Linux Stack Exchange

gsettings set org.cinnamon.desktop.default-applications.terminal exec kittykitty2の部分を自分の好きなターミナルにすればOK。

リアルタイムカーネル

Ubuntuなどでは低遅延カーネルのインストールはsudo apt install linux-lowlatencyでいけるが、 Debianの場合、synapticlowlatency と検索しても出てこない。だが rt で検索するとlinux-headers-5.10.0-14-rt-amd64linux-image-5.10.0-14-rt-amd64といったリアルタイムカーネルがヒットして、インストールすることが出来る。

低遅延、リアルタイムの違いなど、頭の上でも、体感上でも分からんが。

snap

できるだけ、リポジトリを汚さずにいたいが、それだと見付からないものもある。その場合、反則?っぽいがsnapdをインストールしてしまえば、snap経由でインストールできる。snapだと、結構インストールに待たされたり、日本語化の対応が微妙だったりするので、余り好きではないのだけど。

例えばshutterをインストールしたい場合

arimasou16@lemur ~/Downloads % sudo apt install snapd
arimasou16@lemur ~/Downloads % sudo snap install core
2022-05-08T02:34:10+09:00 INFO Waiting for automatic snapd restart...
core 16-2.54.4 from Canonical✓ installed
arimasou16@lemur ~/Downloads % sudo snap install shutter
shutter 0.94.3 from Alan Pope 🐧 (popey) installed

とすればOK。

使ってみて

アップデートが少ない。Arch Linux系ディストリビューションだと一週間でも使わないと、あっという間に何百MBのアップデートが必要になったりもするけど、 Debianベースだけあって、一度環境を整えてしまえば、ゆったりと長期使用ができそうだ。その変わり、あれやこれやとアプリや新機能を試すのは当然向いてない。まあdockerやらsnap、リポジトリソースファイルを弄れば、そこはいくらでもやりようがあるだろうけど、本来の使い方ではないだろう。

あと、以前にも書いたがcinammonデスクトップというと軽量というイメージがなかったけど、キビキビ動く。これは Debianベースだからだろうか。仮に同じXfceだとしても、数字だけでなく、体感として違いがありそうだ。元々、第六世代Core i7(Skylake)搭載と、6年前にはハイスペックに分類されるマシンではあるが、Ubuntu 22.04をインストールしたときより、明らかに動きが機敏だ。

Linux Mint Debian Edition(LMDE)

正直、刺激(トラブル)がなくて、つまらんなぁ、と思うときもあるけど、一家に一台はインストールしておきたいディストリビューションなのは間違いなさそうだ。


  1. とはいえ/etc/apt/sources.listを直接編集したり、/etc/apt/sources.list.d/addrepository.listみたいに追加・追記すればレポジトリを追加できたりはする。 ↩︎

  2. ここではkittyとしているが、パスが通っているからで、/usr/bin/kittyとか/home/arimasou16/.local/bin/kittyとした方が確実である。 ↩︎