Alacritty、 Rio Terminal、 Warpといった割かしモダンなターミナルを起動すると固まることが起きていた。起動して、数秒後にはCtrl-Alt-F3などで仮想コンソールの起動はできる状態なのだが、GUI操作できない。ログなど見ても分からず困っていた。
おま環
とりあえず、おま環な可能性もあるので、簡単に自分の環境を記しておく。デスクトップはGNONEだけども、COSMIC拡張機能を追加した形となる。まだalpha版しかリリースされていないデスクトップ環境「COSMIC DE」ではない。
- OS: Pop!_OS 22.04 LTS x86_64
- Kernel: Linux 6.9.3-76060903-generic
- Shell: zsh 5.8.1
- Display (DELL S2721QS): 3840x2160 @ 60 Hz in 27"
- Display (GSM5AB8): 3840x2160 @ 60 Hz in 22"
- DE: GNOME 42.9
- WM: Mutter (X11)
- CPU: AMD Ryzen 5 5500U (12) @ 4.06 GHz
- GPU: AMD Lucienne [Integrated]
- rioterm 0.2.3
- alacritty 0.16.0-dev (c9c41e63)
- warp v0.2025.01.08.08.02.stable_04
ちなみにRio Terminalはdebからインストールしようとすると、依存関係でエラーとなったので、ビルドした。
以下のパッケージには満たせない依存関係があります:
rioterm : 依存: libc6 (>= 2.39) しかし、2.35-0ubuntu3.8 はインストールされようとしています
WarpはAppImageでの起動だけど、固まる。
原因っぽいコマンド
ibus
だと固まるわけでなく、
IBus-SKKで設定が保存されるようにするで記したとおりibus-daemon --config=/usr/libexec/ibus-dconf -drx
した後にターミナルを起動すると固まる。gnome-terminal
、
kitty、
WezTermなどは平気。
Alacritty freeze · Issue #5174 · alacritty/alacrittyにも以下のような コメントがある。
I do some debugging and found that ibus is the reason why Alacritty freeze. Remove these lines from my .bashrc solves the problem
export GTK_IM_MODULE=ibus export XMODIFIERS=@im=ibus export QT_IM_MODULE=ibus ibus-daemon -drx
Fcitx5の変更
ibusとGNOMEは統合されているのであまり変更したくないが、 Pop!_OS:日本語入力をiBusからFcitx5へ変更|Histoneなど見ながら変更していく。
-
fcixt5
,fcitx5-[mozc, anthy, skk]
などインストール -
im-config
でfcixt5
を選択する -
cp -r /usr/share/applications/org.fcitx.Fcitx5.desktop ~/.config/autostart/fcitx.desktop
して、自動起動するアプリケーションとしてfcitx5
を登録する。設定からデスクトップファイルを選択すると、
Exec=/usr/share/applications/org.fcitx.Fcitx5.desktop
となるのだけど、それだとfcitx5
が起動されないのでコピーとしている。もしくはExec=/usr/bin/fcitx5
と編集すれば良いと思う。
開発中のデスクトップCOSMIC DEではInputMethodを選択できる予定1だ。
昔、GNOME環境だとアプリメニューを開いたときに入力ソースの切り替えができずに日本語が入力できなかった覚えがある。しかし、それは記憶違いなのか、普通に入力できる。ひょっとすると単純に入力ソース切り替えショートカットキーが被っていただけかなぁ?

ibusが削除できない
InputMethodは一つだけである方が望ましいのだけど、GNOMEデスクトップ環境だとibus
は削除させてくれない。前に他のディストリビューションでibus
削除したら依存関係エラーにもならず、そのままデスクトップ環境が吹き飛んだこともあるので、無理に削除するのは宜しくないかも。
$ sudo apt remove ibus
・・・中略・・・
以下のパッケージには満たせない依存関係があります:
pop-desktop : 依存: ibus-table しかし、インストールされようとしていません
推奨: ibus-table-emoji しかし、インストールされようとしていません
推奨: libreoffice-calc しかし、インストールされようとしていません
推奨: libreoffice-impress しかし、インストールされようとしていません
推奨: libreoffice-writer しかし、インストールされようとしていません
推奨: libreoffice-ogltrans
E: エラー、pkgProblemResolver::Resolve は停止しました。おそらく変更禁止パッケージが原因です。
X11環境でのprofile関連ファイルの流れは以下のようになっていた。
/etc/gdm3/Xsession
# First read /etc/profile (resp. /usr/etc/profile) and .profile
if [ -f /etc/profile ]; then
source_with_error_check /etc/profile
elif [ -f /usr/etc/profile ]; then
source_with_error_check /usr/etc/profile
fi
if [ -f "$HOME/.profile" ]; then
source_with_error_check "$HOME/.profile"
fi
# Second read /etc/xprofile (resp. /usr/etc/xprofile) and .xprofile for X specific setup
if [ -f /etc/xprofile ]; then
source_with_error_check /etc/xprofile
elif [ -f /usr/etc/xprofile ]; then
source_with_error_check /usr/etc/xprofile
fi
if [ -f "$HOME/.xprofile" ]; then
source_with_error_check "$HOME/.xprofile"
fi
Pop!_OSでは、/etc/profile.d/pop-im-ibus.sh
を読み込んで、InputMethodの環境変数を設定している。
/etc/profile.d/pop-im-ibus.sh
export GTK_IM_MODULE="ibus"
export QT_IM_MODULE="ibus"
export XMODIFIERS="@im=ibus"
なので、環境変数などもfcitx5
にしておいたほうが良いということで設定しておく。
~/.xprofile
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS="@im=fcitx"
ibus-daemon exit &
Disabling ibus in popos : pop_osなど見ると、ibus-daemon
のファイル名にbak付けて無効化しろとあったが、ibus-daemon exit
としておけば、arimaso+ 3172 0.1 0.0 0 0 tty2 ZN 06:32 0:00 [ibus-daemon] <defunct>
となっていたので、それでいいかな、と。
あと、IM関連の設定するとき、IMの実行ファイル有無やGTK_IM_MODULE
環境変数だけで判定するのは、正しく動かなそうなので、~/.xinputrc
がある場合、そこの記述を見るようにした。
[[ -f ~/.xinputrc ]] && IM=$(awk '/run_im/ {print $2}' ~/.xinputrc 2> /dev/null)
if [[ -z "$IM" ]]; then
if type "fcitx5" > /dev/null 2>&1; then
IM=fcitx5
else
IM=ibus
fi
fi
とりあえず、ちゃんと動いているっぽい。