前回の続き。 i3で使うようになったアプリケーションについての内容などを書く。
ターミナル
sakuraというのがデフォルトターミナルになっている、有名なターミナルなんだろうか?初めて触った。
設定ファイルは$HOME/.config/sakura/sakura.conf。設定ファイルを編集して、sakuraを使い続けようかと思ったけど、余りに情報が無さすぎて、使い続ける気力を失った…
またrofiからnvim、neomuttを使おうとするとfailed to find a suitable terminalとエラーメッセージが表示されて起動できない。
i3-wm: VimやHtopがSoftware Launcherから起動できない · Issue #165 · FascodeNet/alterlinux · GitHub
で既に対応済みかと思いきや、再現する。例によって呟いたところ
rofiはターミナルから起動しているわけではないので、ターミナルの環境変数が適用されてないようです
— わたすけ (@Watasuke102) August 21, 2021
~/.config/i3/configの74行目を「bindsym $mod+d exec --no-startup-id TERMINAL=/usr/bin/sakura rofi -show drun」とすれば起動できるはずです
わたすけ様1から
rofiはターミナルから起動しているわけではないので、ターミナルの環境変数が適用されてない
TERMINAL=/usr/bin/sakura rofi -show drunとしてください、とご教示いただいた。
/home/arimasou16/.config/i3/config
#bindsym $mod+d exec --no-startup-id rofi -show drun
bindsym $mod+d exec --no-startup-id TERMINAL=/usr/bin/sakura rofi -show drun
このように修正することで改善される。
/home/arimasou16/.config/i3/config
# start a terminal
#bindsym $mod+Return exec --no-startup-id sakura
bindsym $mod+Return exec --no-startup-id GLFW_IM_MODULE=ibus $HOME/.local/bin/kitty
# system setting manager
#bindsym $mod+b exec --no-startup-id sakura -e alter-system-menu
bindsym $mod+b exec --no-startup-id $HOME/.local/bin/kitty -e alter-system-menu
# start rofi (launcher)
#bindsym $mod+d exec --no-startup-id rofi -show drun
bindsym $mod+d exec --no-startup-id TERMINAL=$HOME/.local/bin/kitty rofi -show drun
上記のrofiの挙動から分かるように .zshrc あたりでexport PATH=$HOME/.local/bin/:$PATHをしても、ここではパスが通らないので$HOME/.local/bin/kittyとフルパスで指定する。
kittyではIMがfcitx5でないと有効にならないので、まずはfcitx5への移行する。ここらへんはGUI ソフトウェアの追加と削除 
Pamac - Manjaro3で行なった。
kittyでfcitx5を有効にする - QiitaにあるとおりGLFW_IM_MODULE=ibusを設定して起動するようにした。
ファイルマネージャー
折角なのでファイルマネージャーもCLIにする。 rangerをインストールする。
/home/arimasou16/.config/i3/config
# start file manager
#bindsym $mod+Shift+f exec --no-startup-id thunar
bindsym $mod+Shift+f exec --no-startup-id $HOME/.local/bin/kitty -e ranger
rangerとだけ指定しても起動しなかったので、ターミナル経由で起動するように修正。
かなり多機能なツールだけど、 CLI で Linux ファイルマネージャ ranger を使うことのメモ | Jenemal Notesここを見ていただければ、大分整理されるかと思う。
| キー | 動作 | 
|---|---|
?m | 
          マニュアル | 
?k | 
          キーバインドヘルプ | 
?c | 
          コマンドヘルプ | 
?s | 
          設定 | 
r | 
          開くアプリ、コマンドを指定 | 
C-l | 
          画面を再描画 | 
R | 
          表示内容をリロード | 
zhまたはC-h | 
          隠しファイルを表示する/しない | 
cd <dir> | 
          <dir>に移動 | 
      
gh | 
          ホームディレクトリへジャンプ | 
m<key> | 
          <key>にブックマークする | 
      
'<key> | 
          <key>のブックマークにジャンプ | 
      
um<key> | 
          <key>のブクマを削除する | 
      
dd | 
          対象をカット状態にする | 
yy | 
          対象をコピー状態にする | 
udまたはuy | 
          カット/コピー状態を全てキャンセル | 
pp | 
          ペースト (同名ファイルがあれば別名でペースト) | 
<space> | 
          ファイル選択 | 
v | 
          すべて選択 または 選択対象を反転 | 
V | 
          範囲選択モード | 
uv | 
          選択解除 | 
yp | 
          フルパス名をコピーする | 
yn | 
          ファイル名をコピーする | 
yd | 
          ディレクトリ名をコピーする | 
a | 
          ファイル名変更(拡張子前にカーソル) | 
A | 
          ファイル名変更(末尾にカーソル) | 
I | 
          ファイル名変更(先頭にカーソル) | 
cw | 
          ファイル名変更(一から作る) | 
<f7> | 
          ディレクトリ作成 | 
dD | 
          削除 | 
<num>= | 
          chmod 数値指定(775=) | 
      
dc | 
          ディレクトリ内の総サイズを算出 | 
du | 
          du コマンド | 
S | 
          現在のディレクトリでサブシェルを起動 | 
: | 
          コマンド | 
とりあえず、移動して、対象ファイル見付けたらr。対象ディレクトリに来たら、S。
画像ビュアー
画像ビュアーも fehをインストール。
feh ./folderでフォルダ内の画像が見れる。
| キー | 動作 | 
|---|---|
| f | フルスクリーン | 
| nまたはspaceまたは→ | 次の画像 | 
| pまたはbackspaceまたは← | 前の画像 | 
| m | メニュー | 
| q | 終了 | 
スライドショーも以下のコマンドで出来る。
feh -FD5 -Sname ~/Pictures/presentation
Show the images in …/presentation, sorted by name, in fullscreen, automatically change to the next image after 5 seconds
-Fでフルスクリーン。-D 5で5秒間隔。-Snameで名前順。
feh -l ./folderでフォルダ内の画像の情報リストが取得できる。
NUMger  FORMAT	WIDTH	HEIGHT	PIXELS	SIZE	ALPHA	FILENAME
1	jpg	1100	1100	 1M	429k	-	folder/image-000.jpg
2	jpg	1650	1100	 2M	476k	-	folder/image-001.jpg
3	jpg	1650	1100	 2M	866k	-	folder/image-002.jpg
4	jpg	1650	1100	 2M	 1M	-	folder/image-003.jpg
5	jpg	1650	1100	 2M	557k	-	folder/image-004.jpg
6	jpg	1650	1100	 2M	801k	-	folder/image-005.jpg
7	jpg	1628	1100	 2M	699k	-	folder/image-006.jpg
8	jpg	1650	1100	 2M	658k	-	folder/image-007.jpg
9	jpg	733	1100	806k	456k	-	folder/image-008.jpg
10	jpg	1650	1100	 2M	788k	-	folder/image-009.jpg
画像のサイズを一気に調べたいとき便利だ。
neomutt
Thunderbirdこそ至高のメーラーと信じて疑わないが、折角 i3を使ってるので NeoMuttを使うことにする。折角、自分での記事4を書いてるのでね…
~/.config/neomutt/passwds
set imap_pass="1234567890abcdef"
set smtp_pass="1234567890abcdef"
set realname  = "山田 太郎"                  # 本名
set from      = "メールアカウント@gmail.com" # G-mailのアドレス。送信元。
                                             # 送信設定(SMTPS=セキュアなメール転送プロトコル)
set smtp_url  = "smtps://メールアカウント@gmail.com@smtp.gmail.com:465/"
set imap_user = "メールアカウント@gmail.com" # 受信設定(IMAP=メールをサーバ管理)
neomuttrcに名前、メールアドレスとか書くと、設定ファイルをアップしたときに特定されるので、パスワードファイルと一緒に書いてしまう。
sudo pacman -S neomutt w3m gnupg urlscan
mkdir -p ~/.config/neomutt/
mkdir -p ~/.mutt/cache/headers/
mkdir -p ~/.mutt/cache/bodies/
mkdir -p ~/.mutt/certificates/
gpg --gen-key
# 山田 太郎
# メールアカウント@gmail.com
gpg -r arimasou16 -e ~/.config/neomutt/passwds
shred -u ~/.config/neomutt/passwds
echo "text/html; w3m -I %{charset} -T text/html; copiousoutput;" > ~/.mutt/mailcap
ln -s /home/arimasou16/git/dotfiles/neomuttrc /home/arimasou16/.config/neomutt/neomuttrc
使ってみて
ということで、 Alter Linux i3wm Editionを使ってみた。タイル型ウィンドウマネージャーということで、 awesome、 XMonadといった存在は知っていたが、ギーク的というか、敷居の高いウィンドウマネージャーと眺めていた。しかし、 i3については、割とすっと入っていくことが出来た。
設定するためのコマンドが分からなくても、$mod+dからGUIアプリを起動することもできる。初心者が少しずつ、自分の歩みに合わせてカスタマイズしていくことが可能なのが、良いと思う。
逆に、それまでGUIアプリなどで、マウスを使ってカチカチやっていた設定を行うには、どこのファイルを編集すれば良いのか、またコマンドを使えば良いのかといったことを学ぶキッカケにもなる。
Alter Linux Xfce Editionを使った感想でも書いたが、正直、自分には Arch でなく Alter だからこそ、という違いは分からない。
でも、繰り返しになるけど、同じ日本人、しかも将来有望な若者が作成したOSということだけでも、使い始めるキッカケとしては自分には十分だったし、 i3を使う気にはならなかっただろう。
今までUbuntuオンリーだった自分だが、 Ubuntu Magazine Japan vol.01が発刊されて、もう12年経とうしている。そろそろ、別のディストリビューションを使っても良いんじゃないかと思ってる。
- 
alterlinux-i3-managerの作者様らしい。 ↩︎
 - 
過去に書いた記事がこれ→ 高速で機能的なGPUベースのターミナルエミュレーターkittyを使ってみる ↩︎
 - 
fcitx5に乗り換えたら、方法が良くなかったのか、アプリ側の問題なのか、 Pamac上で、文字が二文字ずつ入力されるようになってしまった。fcitx-gtkをインストールすることで改善された。 ↩︎ - 
過去に書いた記事はこれ→ 端末(ターミナル)で動くメーラーNeoMuttを使ってみる ↩︎