「全力投球!!‘10夏」に行ってきた。目的は樹海、そして直前に出演の決まったタイナカサチ。他のバンド、アーティストは殆ど知らないので、その時間までどうしようかひとつひとつHPを見てたが、あまりに出演者が多すぎたのですぐに断念。
ともあれ、1時前には到着。ザ・キャプテンズを見るか、RYOEIを見るか悩んだが、今日の主戦場である7th Floorに向かう。オオー、やっぱり空いているぜ。どんなやつか知らんが、石垣島だから中孝介(奄美大島と勘違い)みたいな歌手だろう、と勘違いして言ったら、これが今日の一番の衝撃だった。
第一声を聞いた瞬間、「何だ、コイツはっっ!!!ムチャクチャうまい。凄い声量だ」。しかも、あれ何か聞いたことある声、あれ、行列の出来る法律相談所で顔がイケテないけど、美声とか言われた奴じゃないか!何で、こんなイベントに!?
今思えばもらったチラシに事務所yoshimotoとか書いてあったのはそれでか!?MCからすると今でもヘキサゴンファミリーとしてTV出演もしているっぽい。なのに、なぜこんな客入り?こんなに唄も声も良いのに(曲も悪く無いと思う)。
正直、紳助臭が付いているだけで敬遠する人は多いと思うが、本当にRYOEIを見出したのが紳助だとすれば好き嫌いは置いておいて、彼のプロデュース能力(審美眼)は素直に評価すべきだ。というか、これは十人誰が見ても本物だと思うしかない。
21世紀入って男性ヴォーカルで衝撃を受けたのは、遠藤正明以来だ…(国内限定)。紳助の作詞した「You are everything」という曲も「勝手に好きになったの」「片想いだからフル事もフラれる事もない」という詩はツボだった。こんな水準で歌詞を書ける自作自演家はどれだけいるだろう?初見(初聞?)でこんなに良い歌詞だなーと思った、伝わったのは久しぶり(英詩の部分要らんけど)。
個人的にはヘキサゴンのバックがついて、この客入りならば、あまり紳助と一蓮托生しない方が良いと思うんだけどなー。あまりに紳助パワーって強いから黒を白と言えてしまう、そこで大衆が後で黒と気づいたときに、元から白かったものまで黒と言われかねない…この声でフォーク(?)ってのも勿体無いような…
と、一発目から良いもの見させてもらったが、7th floorで大人しくしているのもなんか勿体無いのでロックバンドが出演してそうなO-WESTへ移動。ちょっといい汗かいてこようかなーみたいな。だがハッキリ言って、それが大きな失敗だった。
「最低なオレだけど世界一カッコイイオレ」みたいなコピーに惹かれて見たTHE LOCAL ART。ドラマが兼ヴォーカルという一風変わったバンド編成で、なかなかヘヴィな演奏を聞かせてくれる。ノッケの「ロックは好きかー」のコール、「エイ!」のシャウトも勇ましい。だが、ヴォーカルがメロディを歌いだした瞬間、ズッコケル。ヘタクソだ。
「録音じゃ表現できないものがある」みたいなコピーがあったが、単なる下手の言い訳に見える。前奏とか「オオー」と前のめりになりかかるが声が重なると笑ってしまう、何度首をかしげたか…ドラムにわざわざヴォーカル担当させているんだから…と思ったら、これだ。
しかし、MCは面白かった。「今の時間、大したバンドも出てないから、俺達が一番カッコイイ」「チケット代3500円って高すぎる、俺達のワンマンなら2000円だ」「(垂れ幕に描かれた全力投球のマスコットキャラクターを指さして)糞ポップ」一番良かったのは「お前らがどのバンド目当てで見に来たとかカンケネー、俺はお前に会うために全力投球だぜ」みたいな。
ツンデレかよ、不良が一瞬見せる優しさにホロリ…態度とかはそのままで良い。パフォーマンスもどこぞの某ヘビメタバンドに見習って欲しいぐらいだ。しかし、デカイ口たたきながらあのヴォーカルはない、誰か専任を入れたら?ヴォーカルがまともだったら、今日一番弾けれたかも知れないバンドだった。
続いて、バンド名に惹かれたSHIT HAPPENING。こいつらはやってくれるだろうと。しかし、まあ、単なる女の子に人気のあるバンドだった。名前負け。つまらんかった。本当はそのままSPYAIRを見ようと思ったけど、上記2バンドで男性バンドに愛想が尽いてとっと7thに退却。
P.S. あとで聞くとモッシュ、ダイブが起こっていたらしくて地団駄踏んだ…